昨年、ブログやYouTube、あるいはバフェットさんの手紙等を見て、「S&P500に投資しよう!」と思い購入された方。いま、心がかなりざわついているのではないでしょうか。
「やばい、どうしよう。。。いまのうちに売らなきゃ!」
「お、下がってる。いまが買い時に違いない。ドーンと買うぞ!」
やめましょう。投資初心者の方は、冷静に継続することが大事です。
・S&Pは、直近1ヶ月で 8.3%以上値下がりした
・ただ、1年前より値上がりしているし、コロナのときはもっと下がった
・積立投資の人は継続、一括投資の人はステイ
・もともと、長期投資のために買ったはず。焦って売買せず、末長く投資を継続しよう
S&P500 が1ヶ月で、どれだけ下がったか
S&P500のインデックスファンドについて、を、いくつか調べてみました。S&P500 だけだとアレなので、参考までに支持者が多い、楽天VTIも加えておきます。
2022年1月5日時点の価格と、記事作成時点(2022年2月14日)の価格
ファンド名 | 委託会社 | 基準価額(1/5) | 基準価額 (2/14) |
騰落率 |
SBI・V・S&P500 | SBIアセット | 17,790円 | 16,031円 | -9.89% |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 三菱UFJ国際 | 19,408円 | 17,790円 | -8.34% |
つみたて米国株式(S&P500) | 三菱UFJ国際 | 16,910円 | 15,498円 | -8.35% |
Smart-i S&P500 | りそな | 16,525円 | 15,140円 | -8.38% |
iFree S&P500 | 大和 | 21,657円 | 19,847円 | -8.36% |
<参考>楽天VTI | 楽天投信 | 20,293円 | 18,529円 | -8.69% |
ファンドの開始時期などが異なるため、下げ幅に違いはあるものの、だいたい8.3%以上、価格が下がっています。一部「値段が上がりすぎ。危ない」という意見もあり、そちらが反映された結果なのかもしれません。
【売ってはいけない】半年、1年で、どれだけ上がったか
次に、S&P500の約半年前(2022年8月13日)、約1年前(2021年2月15日)の価格と比べてみます。どのファンドも結果はほぼ同じになるため、以降はSBI証券でも、楽天証券でも購入でき、一番有名な「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を例にします。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の半年、1年比較
基準価格 (2021/2/15) 約1年前 |
基準価額 (2021/8/13) 約半年前 |
基準価額 (2020/2/14) 現在 |
騰落率 (1年) |
騰落率 (半年) |
14,269円 | 17,095円 | 17,790円 | +24.68% | +4.07% |
改めて、昨年の S&P500 は半端ないですね。笑
これだけの成長が見込めるのに、売ってしまうんですか?と申し上げた後に、逆の話をします。
【買ってはいけない】コロナ初期、どれだけ下がったか
今度は、コロナウイルスが「まぁ大したことない」から「これはやばい」に変わり始めた後の、価格を比べてみます。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の比較(2020/2/1、3/24、12/14)
基準価格 (2020/2/21) 約1年前 |
基準価額 (2020/3/24) 約半年前 |
基準価額 (2020/12/14) 現在 |
騰落率 (2/21〜3/24) |
12,861円 | 8,432円 | 12,819円 | -34.44% |
2/21を境に下がり始めて、途中でこの価格を超えた時もありましたが、完全に下回らなくなるまでは約10ヶ月待たねばなりませんでした。
もちろん、このときは「コロナショック」と呼ばれるくらい、すさまじい下落のあった年ではありました。ただ、一つ申し上げたいのは、下落するときは、このくらい下落するんですということです。ちなみに、「リーマンショック」のときは50%以上も下落しました。
これを見て、「これ以上下がらない。いまが買い時だ!」と言えるでしょうか。
ところで、何で買ったんだっけ?
皆様は、なぜ S&P500 を購入されたのでしょうか。別にVTIでも、他のインデックスファンドでも構いませんが、「長期保有することで、(S&P500 ならアメリカの)経済成長分の利益を享受できるから」ではないかと思います。
であるならば、
・少しずつ積立投資をしている方は、冷静に継続するのが良い
・一括投資をされた方は、冷静にそのまま持っておくのが良い
と思います。
そもそも、インデックス投資は長期保有を前提に購入するものであって、いくら手数料や信託報酬が安いとはいえ、すぐに売ったり買ったりする類のものではありません。それはキャピタルゲイン(値上がり益)を狙いたいわけですから、インデックスファンドよりも、これから成長しそうな企業を見つけて、個別に投資する方が良いでしょう。
上手くいけば、バフェットさんのように富を築けるかもしれません。
私はそれだけの知識も、調べる時間も、才能もないので、やりませんが。
初心に返って、末長く投資を継続
結論を一言でいうと、「焦らずそのまま持っとけ」ということになります。
それをお伝えするために、長々と説明してきたわけですが。笑
投資を続けるにあたり、今後も「下がった。どうしよう。。。」ということは何度も起こります。そのときに売ってしまい「大損した。もうムリ!」と引きこもってしまうのは、あまりにももったいないです。
初心に返って、末長く投資を継続し、資産を築いていきましょう。