「投資は余裕のある資金で行いましょう」と、よく言われます。
何を持って余裕があると言えるんですか?僕には余裕がないです!
本当に余裕がないのであれば、投資をしてはいけませんが…。ただ、基準が分かりづらいのは確かですね。
余裕のある資金ってなんでしょう?投資をする際、有り金すべてを注ぎ込んじゃいけないことは分かりますが、いくらまでOKなのか、基準はあるのか?判断が難しいですね。
簡単に申し上げると「しばらく使わなくても良いお金」です。そして、人によって異なる、という曖昧な部分もありますが、なぜ余裕のある資金なのかを含め、詳細に書いていきたいと思います。
・余裕のある資金は、しばらく使わなくても良いお金。
生活費と、数年以内に使う予定のあるお金はキープしておく
・投資の恩恵が受けられるように、余裕のある資金で行う
・余裕のある資金がない方は、貯蓄をしながら投資を始めるのも良い
余裕のある資金とは
余裕のある資金は、余剰資金とも呼ばれますが、しばらく使わなくても良いお金を指します。ネットでよく出てくる説明としては、以下のとおりです。
- 手持ちの資産のうち、生活費や非常時に備えて残しておくお金を差し引いたもの
- 仮に減ってしまっても、生活に影響を与えないお金
上記に出てきた生活費、非常時に備えて残しておくお金について、詳しく見ていきます。
生活費
投資は基本的に、毎月資金を拠出して、対象商品を購入することが多いです(積立投資といいます)。そのため、毎月の生活費(と収入)が分かっていないと、いくら投資可能かが分かりません。また、後述する「非常時に備えて残しておくお金」を計算する際にも必要です。
生活費は、自身の生活を見直すなど、色々な場面で関わってきます。しっかりと把握できていない場合は、この機会に把握しておくのが良いでしょう。
生活費の計算の仕方は、本来であれば1年のうちに一番支出が多かった月を、対象とするのが良いと思います。ただ、普段家計簿を付けていない方には難しいので、直近1ヶ月の生活費に、少し色を付けたぐらいの金額で良いと思います。
非常時に備えて残しておくお金
非常時といっても色々ありますが、よく2つのことが言われます。
- 生活防衛資金
- 数年以内に支出するお金
生活防衛資金は、よく生活費の◯◯ヶ月分で表現されるものです。失業や病気等により、働くことが困難になった場合への備えで、人によって意見が分かれます。個人的に調べた限りでは、3ヶ月〜12ヶ月(1年)と開きがありました。
昨年、『ジェイソン流お金の増やし方』が有名になった厚切りジェイソンさんや、経済評論家の山崎元さんは、3ヶ月分で良いと言っています。私が影響を受けた、リベラルアーツ大学の両学長は、「会社員は6ヶ月、自営業なら1年」と言っています。
個人的には、100万円という考えです。
人によっては3ヶ月分かもしれないし(うらやましい限りです)、6ヶ月賄える方もいらっしゃると思いますが、目安として分かりやすいかなと。
数年以内に支出するお金は、名前のとおり直近で費用がかかるものに対する備えで、生活防衛資金の説明に、数年以内の支出を含めているものもあります。具体的には、子供の学費や、車の買い替えなどが挙げられます。
余談ですが、私の勤務先には独身寮があります(通勤時間の制限があり、自身は入れなかったのですが)。利用した方の話では、家賃10万円相当の部屋を、月1万円で借りられたそうです。とても素晴らしいですが、独身寮は4年で出ていかなければいけないので、そういう方は将来家賃が跳ね上がるため、費用として考える必要があります。
こちらは個人によって変わってしまうので、今後の予定を見据えて設定してくださいとしか言えません。私は特に予定がないため、生活防衛資金と同額(100万円)にしました。
生活費と200万円を除いた額
私の場合、生活費と、生活防衛資金、数年以内に支出するお金の2つで200万円を差し引いた金額が、余裕のある資金となりました。
いまの貯金は200万円もありません。投資はしばらくできないんですね…。
貯蓄しながら投資しても、良いと思いますよ。
貯蓄をしながら、投資する
投資を開始したい。その想いは、とても大事です。笑
貯蓄をしなさいと言われて、投資熱が冷めてしまうのはもったいないので、少額で開始するのが良いでしょう。例えば毎月の給料から、
- 10,000円を貯蓄に回す
- 2,000円を投資する
ということも、やり方の1つです。
なお、2,000円と書きましたが、前回書いたとおり、初めて投資をする方は、1,000円から始めることをオススメします。
なぜ、余裕のある資金で投資するのか
なぜ、余裕のある資金で投資をするのか。
それは、投資の恩恵が受けられるようにするためです。
投資をするメリットとして、複利の力が使えるということがあります。
詳細は別記事にしようと思いますが、長期間投資をすると、自身が購入した資産の総額(元本)が増え、それに対する利息も加速度的に増えるため、結果として大きな資産を築くことができます。
ただ、これは長期間投資をした場合です。
例えば、病気などの急な出費があり、いまある貯蓄で賄えない場合、投資している資産を売らなくてはなりません。そうすると、資産を築くことができなくなってしまいます。
資産を売らなくても済むように、余裕のある資金で投資することが必要です。
貯蓄ができません?
10,000円を貯蓄に、2,000円を投資に、という話を先ほど書きました。こちらの金額は、多いに越したことはありません。必要な貯蓄が早く終われば、それ以降は投資に回すことができるからです。
一方で、こういう方もいらっしゃいます。
生活費を見たところ、貯蓄は1,000円ずつしかできません。せっかくなので投資に回したいのですが!
投資の前に、生活費を見直した方がいいですね…。
次回は、生活費と貯蓄について、話したいと思います。
終わりに
今回は、余裕のある資金という話でした。
投資の恩恵を最大限受けられるようにするためにも、余裕のある資金で投資をしましょう。